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奇跡的に先週末から月曜にかけ、3連休をいただくことができた。
そして今年も恒例の夏バケーションat佐渡を敢行することが可能に。 もはやこれがあるから一年頑張れるんじゃないか、と思うくらい心の支えになっている。 今年はいつもより短い2泊3日。いつも一緒に行く両親は今年はドイツのバイロイト音楽祭に行ってしまっているので、なんと今年は一人旅。まあ佐渡旅行ももう実に9年目、2回だけミスしたものの冬にも一度行っているので通算8回目の佐渡訪問。現地にも知人が多く出来て、結果的にみなさんにおんぶにだっこでお世話になってしまった。 出発の前の晩、早く帰って準備するつもりが上司&同僚につかまる。 「な、睡眠不足で行くのも楽しいもんだよな」という上司の無責任極まりない発言に頬を引きつらせながらビールを飲み進めること4杯。いつもは夜中に帰宅して朝7時半出発だからやっぱり寝不足なんだけど、車で行くのと今回みたいに電車を乗り継いでいくのとは訳が違う。しかも誰も起こしてくれない一人旅なんだから… 結局3時間しか寝れず、猛暑の中ふらふらと新宿から電車に乗った。 新幹線はなんとなくウトウトはしながらでも寝ずに越後湯沢到着。ほくほく線という何とも癒されるネーミングの特急(とはいっても民家や田んぼの合間をのんびり走って行く)にてほどよく睡眠。直江津港でやっといつもの見慣れた光景、ほっとする。 直江津港では猛暑だけれど岩のりラーメン。毎年やっていると、他のものを食べようという気にまったくならなくなる。こういうことってない?ある店に入ると他のものには目をくれず、ということ。 まあ高速のSAみたいなものだから決して美味しいとはいえないものなんだけど、岩のりラーメンは海の恵みを感じることができるから好きだ。ひっくり返っても「カツカレー」なんて食べる気がしない。 おかげさまで、大好きなフェリーも、半分以上寝てしまった。いい睡眠時間になったといえばなったけど… いつもは金曜日に佐渡入りして多少ゆっくり過ごせるのだが、今回は土曜日入りの2泊のみ。 凝縮された時間をどのくらい楽しめるか、それが課題だった。 着いたその足でチケット購入。整理券を取って長い時間並ぶ皆様を眺めながら、佐渡在住の友人Kと余裕で缶ビール。この辺は勝手知ったるなんとやら。どうせ前の方に座っても踊りたいときには会場の両脇のダンシングゾーンに移動しなければいけないのだから、結局最後に会場入りしても一緒なのである。 -------------------------------------------------------------- さて肝心のライブ。タマンゴ・アーバンタップ。 パーカッションとタップ、他ダンスのユニット。ニューヨークからと聞いて、こりゃ絶対やばいだろうという予測はあった。 だが予測は裏切られた。 やばい、どころじゃない。 ひと、は、自分の想像を遥かに超えるものを見るとき、次のステップを踏むと考える。 第一段階:口がふさがらなくなる 第二段階:思わず笑ってしまう 今回は、さらにもう一歩行ってしまった。 第三段階:笑ってしまった上に涙を流す 毎年毎年この佐渡アースセレブレーション(以下EC)にて、今までの人生の中で出会ったことのなかった素晴らしい表現者たちを紹介してくれる和太鼓集団、「鼓童」には、感謝の念しかない。 自分の、今まで知らなかった脳内領域が開ける感じがするんだ。 眠っていた部分を刺激されるような。 タマンゴ:極上のアフリカン・タップダンサー。体全体の鼓動躍動をタップという表現手段を以て流れるように表現する、ホンモノの天才。彼がすべてのプロデュースも勤める。 ロン:もろヒップホップな服装で出てきた、天性のブレイクダンサー&カポエイラ(ブラジルの武術ダンス)もすごい。とにかくかっこいい。バック転を連続何度やっても軸が全くぶれない体のバランスの良さ。筋肉番付に出ているような輩とは一線を画す身体のしなやかさ、美しさ。 ボンガ:全てを優しく包み込む、パーカッション。大地のうなり、風の音を感じさせる、歌声。 ベリンダ:アフリカをベースにさらに洗練させた、フリースタイルダンス。 ホーンセクション二人。 そして、名前が定かではない(おそらくバド・ディアモンデだが、全身アフリカンな衣装をつけ、顔も隠しているので)が、この人の踊りが凄まじい。 足の裏の下にエクステンション(おそらく80センチくらい)をつけ、その竹馬らしきものに乗った状態でタップバトル&ブレイクダンス!!!Oh God!!! 何が素晴らしいというと、アフリカンなベースを全員持ちながら、空気は完全にNY。洗練されているのである。 前半は完全に圧倒されダンシングゾーンにいるにも関わらず頭を抱えたり叫んだり笑ったり涙を流したり。後半はタマンゴのヒューマンビートボックスやビリンバウによって踊りくるった。 この日は新潟は36度の猛暑。夜になっても湿度が全く下がらず、木に囲まれたライブ会場はまさにサウナ。何リットル汗をかいただろう。その場で踊っている人が全員2キロずつくらい痩せただろうと思うほどの異常な状況だった。 ----------------------------------------------------- 二日目。素泊まり5千円の宿の目の前は海。 真野市。まさに曽我ひとみさんが拉致された、その近辺である。 朝の光に誘われて海沿いを散歩。すり抜けて行く車以外に誰もいないので、ゆっくりヨガのポーズをとってみたりする。 とにかく、気持ちいい。 太陽の光、海の波音。広い視界。これだけでこんなに癒される。 いかに自分が普段、自然に触れていないかを実感するよね。 昼は、お寿司。佐渡のなかでも指折りの名店、相川のりき寿司本店。まだ11時半だったのだが、ひとりインコグニート(わかる人だけふふっと笑って)を称してすでにビール。幸せ極まりない。 午後、かれこれ知り合って2年ほどの鍼灸師&武道の先生であるH先生のお家にお呼ばれ。佐渡の美しい海岸線、かつ山の恵みを感じながら先生のお宅へ向かう。 14時半から零下5度で保存された佐渡の名酒、真稜の大吟醸生酒をちびちびいただく。 つまみはさっきまで生だったタコをさっとゆがいて、シンプルにわさび醤油。たまらない…タコってこんなに美味しかったのか、と言う感じ。決して食べ飽きせず、いくらでも酒が進んでしまう。イカとかタコとか、何故こんなにも味が違うのでしょう。東京で食べるものとは、明らかに別モノ。 少々遅れて、H先生のお知り合い、ギタリストのFさんが到着。もちろん初対面なのだが、密猟したアワビを持ってきてくださった。この、きも醤油でいただくアワビの刺身が絶品中の絶品!新鮮さでも味でも、こんなアワビを食べたのは生まれてこのかた初めてでした。 さらに、佐渡にてBill Frisellの話をしたのも初めてだったけど(笑) あまり飲み過ぎると夜のライブに支障が…と思いながらでも勧められるがまま真稜をいただき、夕方の時点ですでにほろ酔い加減。そんなところに佐渡音楽コネクションの一人であるRの元彼女、Nちゃんが迎えにきてくれた。 その日「足」となってくれるNちゃんにはライブチケットをタダで進呈。そのかわり私とほか二人はノンストップでガソリン摂取。 帰りはNちゃんに送っていただき、コンビニでさらなる酒を仕入れ、宿へ到着。なんとなく部屋にいたくなくて、暗黒の海を目の前に、様々な思いを巡らせた。 実は二日目、ちょっとびっくりしたことがあった。 地元の友達と会場の下のフリーマーケットを歩いていると、ある人に「こんにちは」と言われた。いや、実際言われたのは私じゃなくて私の友達なんだが。よくあることだ。島でイベントがあるときは、佐渡中というのは大げさかもしれないが、非常に多くの佐渡人が小木というその街を訪れる。 「こんにちは」と言った相手に対し、私も会釈を送る。なんか見たことある、数年前にすれ違ったかな、なんて思っていた。 彼女は、曽我ひとみさん、だった。彼女は「初めまして」と、見ず知らずの私に対し、柔らかい笑顔で言ってくれた。 その後ろには女性がふたり。美花さんとブリンダさんだった。 彼らが日本に帰ってこれて、本当に良かったなあと思った。 だって北にいたら、こんなに素晴らしいアーティストを見る機会もないし、こんなに温かいオーディエンスの空気を感じることすらできない。日本って素晴らしいなあ。 ひとみさんの私に対するあの温かい一言は、そこを一番幸せに感じているから出たのだろうと思う。 彼女のお母様はまだ、行方不明である。 考えちゃうよね。 --------------------------------------------------------- さて。帰ってきた私が何をしているかというと、スーパー行って食料を買い込んで、体に負担のかからないような料理ばかりを作っています。 魚の煮付。豆腐料理。納豆料理。野菜の浅漬け。 食材の味自体を大切にする、しかも体に優しいものを欲するには多分訳があるんだろう。自然に恵まれた佐渡を訪れて、本来の「食」のあり方を強烈に感じた、というか。 さらにヨガにはまりつつある。自然と自分と向き合うための窓口に。 こんな思いはすぐに薄れ、元に戻ってしまうのかもしれないんだけれども、でも可能な限り、日常生活以外のところで得ることのできる刺激を最大限に得ていきたいと思った。 この気分転換が、自分の今いるステージをレベルアップさせるために必要であるということを痛感した。 とにかくタマンゴはやばかった。帰りのフェリー乗り場でたまたま出会い、その御礼を言えただけで満足だったのに、自分のことを話したところ店に興味をもってくれ、しかも晩に遊びにきてくれた。飛び入りまで。 私が一番やりたいことは、彼らのように日本では無名でも素晴らしいアーティストを積極的に紹介していくこと。その最初のステップとしては充分すぎる。本当にラッキーだった。 ここに出るアーティストはみんなすごいよ、って言いながら若いDJたちがバイト代をすっからかんにしても来る場所をつくりたい。 ----------------------------------------------------------------- 自分を一度空っぽにしたことで、さらなるパワーがぐんぐん湧いてきている。 旅の効用としては充分すぎるほどで。今日は空回りといっても可笑しくないくらいエンジン吹かし続けてました。 脱、日常。これは意識的にやらないとダメだね。 みんなも時間があったら自然に向かってぼーっと自分と向き合う時間を作ろうよ。 タマンゴ・アーバンタップについてはこちら 映像のショートクリップが見れます
by the-beat-goes-on
| 2006-08-25 02:02
| the_beat_goes_on
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