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ミンガスビッグバンドを2セットぶっ通しで見てきた。
チャールス・ミンガスという人はまさに奇才という言葉が適切に使われるべき芸術家であった。彼はベーシストだがまた独特の色を持った作曲とアレンジメントでも非常に有名な人物である。 人間性も独特であったようで、数々のエピソードから「怒れる巨人」という表現がぴったり来るように思われる。 彼はビッグバンドを持ったことはなかった。 このミンガスビッグバンドは、ミンガスの死後、夫人のスー・ミンガスによってオーガナイズされたものである。もちろんこのバンドはチャールス・ミンガスの楽曲の素晴らしさを彼がいなくとも後世に伝えていこうという意思のもと組まれたものだ。 一曲目から私の愛する「Moarnin'」という曲が飛び出し、幸せすぎた私は始終笑いっ放しであったように思う。この「Moarnin'」はバリトンサックスをフィーチャーしたグルーブ感溢れる秀逸なアレンジメントで、学生バンドがこぞって演奏したものだ。本家のミンガスビッグバンドのバリトンは、キャンディーダルファー顔負けの超美女。低音をぶりぶり鳴らしバンドを引っ張っていく。痛快。 またこのバンドの特徴として強固なリズムセクションと自由な即興演奏という二面のバランスが挙げられるが、ベーシストのBoris Kozlovが強い強い。気持ちのいい4ビートであった。 途中いきなりボーカリストの飛び入り。 全員が初めて演奏する曲だったようで、最初に曲の進行についての簡単な説明があったにもかかわらず、二度ほど演奏が止まる。クレームが出そうなものだがお客さんはにやにやとそれを楽しんでいる模様。ああ、ジャズだなあという実感。 さらに一筆付け加えたいのは、ベーシスト以外はマイクを通さない生の音で演奏していたということだ。客席は200席弱ほど、決して狭い場所ではないのだがそれでも迫力満点。逆にマイクを通した音よりも肌に直接触れるような気がしてぞくぞくする。管楽器は生の音が一番気持ちいいのだということを再確認した。 学生時代にビッグバンドをやっていた私としてはこの肩の力の抜けた、かつ突き抜けた演奏はたまらない。 ビッグバンドは人数が多いため経営がうまくいかず解散するパターンが非常に多いのだが、淘汰された末に現在活躍しているバンドはどれもこれも素晴らしい。 ビッグバンドなんて、と思っているジャズファンの方がいらっしゃったら、是非一度生演奏に耳を傾けていただきたい。病み付きになること、お約束します。
by the-beat-goes-on
| 2004-10-23 06:44
| Autumn in New York
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