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グラマシーにあるJazz Standard。プレーオフ最終戦の影響か、店内はかなりの余裕がある。
お目当ては、Fred Hersh のデュオシリーズ。今日のお相手は私の好きなDave Douglas(tp)だ。 昼間、某大手ジャズレーベルに友人の案内でお邪魔した。なんだか山のようにサンプルCDをいただいてきたのだが、みなさんやはり音楽好きで、あれも聞け、これも聞けとオススメの嵐。今日は誰を見に行くのと聞かれ、「Jazz StandardにDave Douglasを見に行く」とお答えすると「絶対素晴らしいよ!!」との反応が返ってきた。 その後ビレッジへ足を伸ばし、用事を済ませ一度帰宅。ちょっと一息と思いビールを飲むと、どっと疲れが出た。なんだかんだで20日も旅先で生活をしていると、見えないところで疲れが溜まっているのだろう。 だるいな、どうしようかな。負けそうになっていたとき、某レーベルのブライアン氏の言葉がよみがえった。 「絶対素晴らしいよ!」 その言葉のみに後押しされ、私はグラマシーへ向かった。 ここで余談が入ることをお許しください。 店へ向かう途中、黒人の男女の喧嘩に出会った。 こっちの恋人同士の喧嘩は日本人のとはずいぶんと違う。 「絶対戻ってこないからな、このクソ女!」 「け、戻ってくるんじゃないわよぼーけ!」 こんなことを数度繰り返しながら去って行く男であるが、大抵一瞬で戻ってきてまた口喧嘩を始める。 内容まではわからないが、いがみ合っていた男女が一分後には仲直りしていたりする。私にはどこがその仲直りのタイミングなのかが、見えない。 見ていていつも不思議なのだ。 さてこの演奏、ラウンドミッドナイトから始まって最後のモンクスムードまで、ぶっ続けである。ピアノとトランペットのデュオ、流れに乗っていくつもの曲が紡ぎだされる。もちろんとてもとても静かだ。静謐な御堂に響く読経を思わせる。 こちらで今まで見た演奏で、ベストワンと言ってもいいかもしれない。 とにかく感動した。涙腺がゆるんだ。クライマックスのない感動である。 私の目の前でハンバーガーに食らいつき、クレソンのサラダを持ち帰り用にパックしてもらい、食べ終わったあと退屈そうに「呆けて」いた会社員男性をのぞいては、全員がステージに釘付けになっていた。 私が演奏の後半に考えていたことといったら、この演奏を私の大好きな人たちに聞かせるにはどのような手段があるだろう、ということばかり。 素晴らしい芸術は人の心のみならず、時には人をも動かすものだ。 今日はミンガスビッグバンド、明日はカサンドラウィルソン、明後日はタワーオブパワー。まさにこの「ジャズ・バケーション」のクライマックスになる週末だ。 自分の幸運と周りで支えてくれている人々に心から感謝しつつ、心して臨むつもりである。
by the-beat-goes-on
| 2004-10-22 01:04
| Autumn in New York
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